2014年05月06日

相続分の譲渡について教えてください

相続分の譲渡とは、相続人としての地位を譲渡することであり、これがなされたとき譲受人は相続人と同様に遺産分割協議に参加する権利を得たこととなります。また譲受人は相続債務も承継することになりますが、元の債権者や譲渡人、譲受人との関係については、いくつかの考え方があり、一般的には元の債権者は人に対しても債務の履行を請求することが可能であると考えられています。これを重畳的債務引受と言います。
相続人が他の相続人に対価を支払って譲渡した場合には、譲渡人は取得した対価が相続財産となって相続税が課されます。譲受人は譲り受けた相続分から支払った対価を差し引いた価額に対して相続税が課税されます。このケースは一種の代償分割と考えられます。相続人が他の相続人に無償で譲渡した際には、譲渡人は相続財産がなくなって相続税は課されません。譲受人は譲り受けた相続分に応じた相続財産を取得するので、それだけ相続税が増えます。このケースは遺産分割の問題と考えられます。相続人が第三者に無償で譲渡したケースでは、相続人に対する譲渡とは違って遺産分割の問題として処理することはできません。譲渡人には、相続分に応じた相続財産の取得として相続税が課されます。譲受人は相続人ではないため、譲渡人から相続分相当額の贈与があったものとして贈与税が課されます。相続人が第三者に対価を支払って譲渡したケースでは、譲渡人に対しては相続分に応じた相続財産の取得があったものとして相続税が課税されます。また、その相続分に応じた相続財産が譲渡所得の基因となる財産であるときには譲渡所得税が課されます。このとき譲受人は対価を支払って譲り受けたため課税関係は発生しません。
相続人の1人が分割前にその相続分を第三者に譲渡した際には、他の相続人はその相続分を取戻すことが可能です(民法905条①)。これには、第三者が遺産分割に介入することで相続問題が紛糾するのを防ぐねらいがあります。相続分の譲渡が無償でなされたときでも、相続分を取戻すには実際に価額及び譲渡にかかる費用を提供しなければならず、譲渡の時から1ヶ月以内に取戻す必要があります(民法905条②)。
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2014年03月07日

名義預金等について教えてください

家族名義とされている預金や株式が実質的にも名義人の財産であるのか、それとも亡くなった被相続人の財産なのか判断することは相続税の調査において実務家を悩ませる問題です。孫に基礎控除額以下(現行110万円)の金銭を毎年贈与し、長年にわたって贈与しているケースがよくあります。家族名義の預金については、預金となる資金が被相続人から支出されているかどうかが問題となるので、単に被相続人の名義預金であるのか被相続人から家族へ贈与された預金であるかを確認しましょう。その結果、家族への贈与事実が認められる預金の場合には家族本人の財産として相続財産から除外されますが、逆に贈与事実が認められなければ被相続人の相続財産に含めることになります。実務上の留意点としては、次のような事項を総合的に勘案して判断しましょう。贈与の事実が確認できる際には、家族に対して毎年110万円の贈与があったものとして相続財産に含める必要はないです。しかし、この場合にも代襲相続や養子などにより孫が相続人である場合には、相続開始前3年以内に贈与された預金については、相続税の計算上課税価格に加算されるので注意が必要です。また、贈与事実が確認できない場合には被相続人所有の定期預金として相続財産に含めることになるので、必ず贈与時に贈与事実を明らかにしておきましょう。
・贈与及び贈与者ごとに贈与契約書が作成されているか(この場合は確定日付があるものは贈与事実の資料として有効です)。
・贈与した事実が、贈与者名義、受贈者名義の通帳の記録等により明らかであるか。
・定期預金に使用されている印鑑は、受贈者本人のものか。
・受贈者名義の定期預金通帳または証明の届出住所が受贈者の住所であるか。
・受贈者は、定期預金通帳または証書及び印鑑を自らが保管管理していたか。
民法上の贈与とは諾成契約による必要があることから、例えば、被相続人が孫名義で毎年預金をしていてもその預金の存在をその孫が知らない場合には、孫による受贈の意思表示がないことから贈与は成立していないと考えられます。そのため、孫名義の預金が行われて何年経過していても民法上贈与が行われていない以上税務上の時効は成立しないことになり、これは名義株の場合も同様です。
posted by r094k5wqim at 18:00| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

2013年11月29日

相続税額の取得費加算の特例について説明してください。

相続などによって得た財産を、一定期間内に譲渡した場合には、譲渡所得の計算上相続税額のうち、一定金額を譲渡資産の取得費に加えることができます。この適用のためには下記の要件を満たす必要があります。
 (1)相続、又は遺贈によって財産を得た者である
 (2)その財産を相続した者に相続税が課されている
 (3)その財産を相続開始のあった日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経る日までに譲渡している
譲渡所得の取得費に加えることができる一定金額は、下記の1および2で算出した金額の合計額、又は3の金額のいずれかより低い金額となります。
 (1)土地などを譲渡した者に課税された相続税額のうち、その者が相続等で得た全部の土地に応じる額を取得費に加えることができます。この場合の土地などは、土地および土地の上に存する権利のことをいいます。また、土地などには相続時精算課税の適用を受けて、相続財産に合算された贈与財産である土地等や、相続開始前3年以内に被相続人からの贈与によって得た土地等が含まれることになります(相続開始時において棚卸資産、又は準棚卸資産であった土地等や物納した土地等及び物納申請中の土地等は含まない)。なお、すでにもうこの特例を適用して取得費に加えられた相続税額がある場合にはその金額を控除した金額になります。
 (2)土地等以外の建物や、株式等を譲渡した者に課された相続税額の中で、譲渡した建物や株式等に応じた額を取得費に加えることができます。
 (3)この特例を適用せずに算出した譲渡所得の金額
この特例の適用をうけるには、下記の資料を添付した確定申告書を提出する必要があります。
 (1)相続税の申告書の写し
 (2)相続財産の取得費に加えられる相続税の計算証明書
 (3)譲渡所得の内訳書(土地・建物用の確定申告書付計算証明書)や株式等にかかる譲渡所得等の金額の計算証明書
posted by r094k5wqim at 11:54| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

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